今週のお題「大人になったなと感じるとき」
私は中学生の頃からギターを弾き始め、高校生になってから本格的にバンドを組みギターを担当し、ライブハウスデビューを果たした。
あの頃は社会人に囲まれて何とまあ下手糞な演奏をしていたものではあるが、やっぱり大人の演奏ってめちゃくちゃ上手いし格好いいなとずっと思っていた。
高校を卒業してからは、進学をせずにすぐに地元で職に就いた。
他のバンドメンバーは上京するなどして地元を離れたため、そのバンドは解散となったが、高校の最後で1回だけギターボーカルでライブに出演したのを見ていたライブハウスのスタッフのお兄さんが、「ギター弾き語りで出演しませんか」と誘ってくれたこともあり、仕事をしながら音楽活動をする社会人の仲間入りをしたのである。
弾き語りを始めた1年目はまだ19歳。相変わらず周りは大人だらけの状況で、ギター1本だけ持って一人でステージに立つのはこれ以上ないくらい緊張したが、やっぱり音楽って楽しいなと思ったし、オリジナル曲を作って演奏すれば反応がもらえるからモチベーションにもなる。
活動を続けているとご縁にも恵まれて、またバンドも始めることも出来た。
メンバーが20歳~50歳と年齢層が幅広かったが、10代のまだまだ下手糞なギターリストとして拾ってくれたことに今でも感謝しているし、私が作ったオリジナル曲もアレンジしてくれて演奏したりした。
メンバー全員の技術力が高く、下手糞だった私のギターはおかげさまで多少聴けるくらいには成長できたと思う。
バンドは生ものだからとよく言われるが、解散したりまた組んだりを数回繰り返した。
しかし最年長だったベーシストの方とは、今でもずっとバンドをやらせていただいている。担当パートは違えど、この人のベースが本当に好きだし人として尊敬している。
現在50歳を超えているのに見た目は若いし、聴いている音楽も若いからバズりそうなアーティストをすぐ見つけてきたりするが、面倒見がいいし、演奏に安心感がある。
改めて考えて、私にとっての大人ってこの人のことだなって思う。
もちろん父、母のことも尊敬しているが今はそれを抜きにして、大人って何だろうなって考えたときに真っ先に頭に浮かぶほど憧れている。
社会人になって早8年。私は現在26歳になった。
最初に述べた通り、19歳で始めた弾き語りは今でも2か月に1回程ライブをして活動しているが、だんだん自分よりも若い層が増えてきている。
通いなれたライブハウスには、弾き語りに誘ってくれたお兄さんはもういないけれど、何度も対バンした音楽仲間と、気が付けばもう自分たちも中堅層になってきたね、なんて話したりした。
大人になった自覚は今でもあまり無いが、私もまだまだ世間的には若い方と言われる。
勝ち負けの基準なんて無いけれど、上の世代・下の世代、どちらにもない中堅層にしかない魅力を秘めている今こそ、誰にも負けない気持ちで音楽を楽しみたい。
こんな話を最後まで見ていただいてありがとうございました。