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【書籍】社会に出るあなたに伝えたい なぜ、読解力が必要なのか?(池上彰)

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「読解力」とは、その漢字の通り「読み解く力」ではありますが、日常生活送るにあたって非常に欠かせない力です。

 

  • 人との会話で、相手の話す内容が理解できずにうまく返答することが出来なかった。
  • 文章を正しく理解できない。
  • SNSで、本当は素晴らしいことを言っているのに、記事の一部を変に受け取ったがために炎上に加担してしまう。

 

このように、物事の本質を理解する力が弱ければ、潤滑なコミュニケーションが取れなかったり、誤読をしたがためにトラブルを生んでしまうこともあるでしょう。

 

この本は、読解力とは社会に出る上でどのように必要となるのか、伸ばすことでどのようなメリットを享受できるか、

また、読解力の伸ばし方について、著者池上彰さんの体験や考え方・具体例をもとに述べられており、とても参考になる1冊でしたので紹介させていただきたいと思います。

 

  

  

 

 

 

手に取った理由

見出し文に書いた、人との会話で内容がよく理解できない、文章を正しく理解できないの2点、私自身がそうです。

人とコミュニケーションを取るのが苦手です。理解できなかったことをそのまま流してしまうことが多々あります。

仕事関係の書籍や週刊誌を読んでも、よく分からないことも多いため身になっていないように感じてます。

 

私は高卒で社会人になり、その後はぼんやりと仕事をして過ごしていたため、教養は深くありませんし、しかも上記のように、物事を理解する力が乏しいことに、最近特に危機感を感じるようになりました。

読解力をつけるにはどんな方法があるか調べるため、手に取った本がこの書籍でした。

 

参考になった5つのこと 

 

では、私個人的に面白かった点、生活に生かせそうな点など紹介していきます。

 

論理的読解力と情緒的読解力について

池上彰さんが考えるに、読解力とは大きくふたつの力のことを指すようです。

それは、「論理的読解力」と「情緒的読解力」です。

論理的読解力とは、相手の主張を理解する力、論理的な文書を読み解ける力のことを言い、読んだ限り一般的な理解力と同じ意味かと思います。私が身に着けたいと思っている力ですね。

 

では情緒的読解力とは、人間の感覚で考える力のことを言い、自分とは全く異なる考えや体験を持つ人に、共感する力のことを指します。

例えとして、ドイツのメルケル首相の情緒的読解力の素晴らしさを挙げていました。

どちらかというと論理的読解力の方が一般的であるため、蔑ろにされがちですが、尊敬される人間はこの力が強いように思えます。

 

数学は将来何の役に立つのか

読解力と言えば、他社の心情を読み取る力とも考えられますので、一般的に国語の力を伸ばすことが良いと考えられますが、実は数学も同等以上に大切だったのです。

と言うのも数学では、図やグラフ、表を読み取る力が必要であったり、調べによると数学を学んでこなかった学生は、話し合いをするときに、物事を論理的に考えられないことが見てとれるそうです。

 

また、中学生で習う因数分解の例がとても分かりやすかったのですが、

その数式を生活で使うことはほぼほぼありません。恐らく使うのは一握りの方だけでしょう。

しかし因数分解の本質は、物事の共通項を探し出し、分解・整理する力を養うことであり、学ぶこと自体がトレーニングとなります。

 

二次方程式もそうですが、数学とは論理的に物事を考え、道筋を立てて解を導く練習に最適なのだと思います。

 

インプットとアウトプット

様々な書籍で言われていることですが、本を読んで情報をインプットしたら、何か一つでも生活に取り入れるようにアウトプットをしよう、ということをこの書籍でも伝えています。

 

一つなるほどと思ったことは、

最初からアウトプット(発信)を意識したインプット(情報収集)をしましょうという点です。

なにごとも人に説明するつもりで、どう説明したら伝わるかということを意識しながら取り組むことで、情報を深く理解しつつ、読解力を伸ばすことが出来ます。

確かにセミナーに参加した際、ひとつでも質問するつもりで聞く意識を持つだけで、講師の一言一言に集中することが出来たなという経験があります。

 

何が分からないかを考える習慣

皆さんも新聞や本を読んでいて、

「何も分からないというか、そもそも何が分からないのかも分からない」 

 といった経験があるのではないでしょうか。

そういう時は少し立ち止まって見て、この単語が分からないんじゃないかとか、これにまつわる予備知識が無いから分からないんじゃないかとか、

 そういった考えを持ってひとつひとつ調べることを習慣にすることで、読解力が身についていくようです。

 

漫然と分からないなぁと読むのではなく、自分の分からないポイントを理解しながら進めていきましょう。

  

やっぱり読書

世界的に活躍しているような成功者は、習慣的に読書をしているということが知られています。

池上さんも幼少期から活字に触れており、この本でも、楽しみながら読解力を伸ばすならやっぱり読書をすると良いと述べています。

 

読書のコツとしては、じっくり考えながら読むこと。

筆者がどうしてこういった書き出しにしたのか、どうしてここでこんな展開をしたのか、といった読者に伝えるために工夫を凝らした構成を、考えてみることが大事なのだそうです。

速読では知識を得られても、読解力は得られないのかなと思いました。

 

 

 

 

 

 

まとめ

読解力は一日にして成らず。なにごともじっくり考える習慣をつけることで、読解力を磨いていく。

池上さんは、分かりやすく伝えることを常に考えているため、この本も読みやすく、本当に面白かったです。

 

紹介した以外にも、新聞を読もうとか、教科書を楽しむのは大人の特権であるとか、書く・聞く・伝えるで読解力を伸ばす具体的な方法など、参考になることが多々ありますので、

ご興味が湧きましたらぜひ読んでみてください。

 

最後までありがとうございました。